コミュニケーション技術を身に付けよう!
IT技術者にとって重要なコミュニケーション技術
システム開発を手がける技術者には、コミュニケーション技術が必要という話をよく耳にするかもしれません。実際、技術者の持つIT関連のスキルや知識だけでなく、コミュニケーション技術の有無がプロジェクトの進捗や成功を左右することもあります。中堅者ともなってくると初心者の頃よりも経験が増え、問題解決力や判断力などもついてきていることでしょう。そこで、一人前の技術者へ向けてさらに強化したいのがこのコミュニケーション技術です。
コミュニケーション技術って?
技術者の仕事はものづくりですが、ITシステムの技術者でもそれは同じことです。ものづくりには、作りたい側の意向と作る側の意向のすり合わせが必要です。そのために必要なのがコミュニケーション技術です。しかし、ここで言うところのコミュニケーション技術は、社交的なコミュニケーションのことではありません。もちろん社交性があるならばそれはそれで良いことですが、技術者に求められているのはそのようなものではありません。クライアントと技術者という関係におけるコミュニケーションを例にすれば、技術者は、クライアントがどのようなシステムを作りたいと思っているのか、できるだけ具体的な希望を引き出せるよう意識して質問をします。ITに詳しくない人が相手であれば、専門性の高い内容をわかりやすくして話す必要もあるでしょう。つまり、話の内容は自分の専門分野についてのことであり、雑談が中心になるというわけではありません。
コミュニケーション技術と聞くと、話題が豊富でいろいろなことを話せる人というイメージを持たれがちですが、技術者の場合は、自分と相手の考えを相互に伝え合い、どのようなものを作るのかについての認識を共有することなので、社交的な場面が苦手な人でも十分に務まる仕事なのです。
コミュニケーションの基本は相手を理解すること
技術者としてやっていくためには、コミュニケーション技術も重要ですが、最も優先されるべきはやはり技術力です。しかし、そこからもう一歩前へ進むためにはコミュニケーション技術がどうしても必要です。社交的な会話は苦手だったとしても、しっかりと相手の意向を汲み取って希望通りのものを完成させることができるなら、結果的に相手にとても喜ばれることになり、意思を交わすという意味でのコミュニケーションは立派に成立したことになります。大切なのは相手の話によく耳を傾けることです。そうすれば、相手が何を望んでいて何を理解し、何がわからないのかを把握することができるので、相手の状況をイメージすることができたなら、伝えるべきことをどのように伝えたら良いかが見えてくるでしょう。